新人の頃は仕事でわからないことが多いですよね。
わからないことは先輩に質問することが多いと思いますが、質問の仕方で先輩の評価が変わってしまいます。
また、クライアントに対する質問も戦略的に行う必要があります。
今回は質問の仕方についてまとめたいと思います。
質問する前に自分で調べる
質問するときは、一度自分で考えてから質問しましょう。
ネットで少し検索すればわかるような内容(Excelの計算式や、会計基準に明記されている内容)は、
質問してはいけません。
質問する相手は目上の人ですから、自分よりも忙しいです。
質問は自分より忙しい人の時間をもらうことになるわけですので、慎重に行いましょう。
また、複雑な会計処理や開示について自分ではわからない内容についてもすぐに聞いてはいけません。
なぜなら、そのような内容こそ成長するチャンスだからです。
例えば、会社から会計処理で相談が来たときにそのまま先輩に質問内容を転送するだけではだめです。
自分で会計基準や開示例などを調べて、自分なりの結論を出しましょう。
その上で、先輩に相談しましょう。
自分で調べることで、先輩に相談するときに関連基準などを先輩に共有することが可能です。
その結果、先輩は自ら検討する必要がなくなり時間を消費しなくてすみます。
また、検討の結果先輩から多くのフィードバックをもらえます。
フィードバックは先輩の経験を元に伝えられるものですから、先輩の経験をわけてもらっているようなものです。
若手の時に多くのフィードバックをもらっておくと、同期よりも多くの経験値を積むことができるので必然的に差が付きます。
もし、質問事項を自分で検討せず先輩に丸投げすると、
- 自分で検討する機会
- 該当する会計基準などの読み込み
- フィードバックをもらえない
- 先輩からの評価はあがらない
といった多くのチャンスをなくすことになります。
とにかく自分で検討するくせをつけましょう。
とりあえず質問してみる
先程とは真逆ですが、全く質問しない人もよく見かけます。
そういう方は、忙しい先輩に質問するのは申し訳ない。
または、リモートワークで質問するのはハードルが高いと考えていると思います。
私も質問するのは苦手でした。
しかし、きちんと理解しないまま物事をすすめ年次を重ねていくとかならずボロが出ます。
自分が先輩になったときに後輩に教える事もできませんし、
そもそもきちんと理解していないため、監査調書も不完全です。
結果、仕事もいまいちとなり自分の評価が上がりません。
きちんと理解するためにも質問は積極的にしましょう。
また、調べると時間がかかるけど聞けばすぐに解決する問題もあります。
例えば、前期調書の不明点などは前期調書作成者や主査に聞きましょう。
調書に表現されていない内容もあるかもしれませんので、必ず確認しておきましょう。
新人の頃は、何を質問して何を自分で調べればいいのかわからないと思うので、とりあえず疑問に思うことは質問しましょう。
質問しているうちに、徐々に質問の内容もブラッシュアップされていきます。
最悪なのは質問をしないまま、調書を終わらせて実は会計処理が間違っていたときです。
おかしいと思いながらも、実務ではそんなものかで片付けて質問しないとチーム全体に迷惑がかかります。
ちょっとした疑問や違和感は主査などに相談するようにしましょう。
質問の手法を考える
質問の手法としては主に下記の4種類になるかと思います。
- 直接質問する
- メールまたは、チャットで聞く
- 電話で聞く
まず、社内外問わず電話で質問するのは避けましょう。
電話は、電話をかける人には手軽ですが、電話を受ける人にはストレスになります。
電話を受ける人からすると、突然に呼び出されることになるので気分のいいものではありません。
メールやチャットが発達した現在、電話を使用するのは避けましょう。
メールまたは、チャットはチャットが使えるならチャットで聞きましょう。
なぜなら、チャットのほうが手軽にメッセージを送れるからです。
プライベートで考えていただければわかると思いますが、皆さんメール使っていないですよね?
LINEなどのチャットツールを使用していると思います。
チャットは手軽にメッセージを交換できるので、どんどん使用しましょう。
一方、社外の人はチャットで連絡できない可能性もあります。
その場合には、メールを使用しましょう。
メールであれば電話と異なり自分のタイミングでメールを返信することが可能です。
メールやチャットを推奨する理由は、質問文章を考えることにあります。
質問を文章にするのは、かなり難しいです。
しかし、その分質問内容をしっかり考えるので新たな気づきもあるはずです。
どのように書けば質問を受けた人が答えやすいか、聞きたい回答をえられるか
質問者の技術が試されます。
質問文章としては、以下の手順で記載するといいと思います。
- ダイレクトに聞きたい内容を書く
- 自分の見解や仮設があれば、その内容を記載する
- 回答が推測できているのであれば、回答を記載し回答者がYes/Noで回答できるようにする
また、増減内容であれば増減表を記載したり、
会社の資料であれば、会社資料をスクショして送るのも有用です。
最後に直接質問するですが、これは回答者と仲良くなりたいなら有用です。
人は、会話を重ねれば重ねるほど親近感がわきますから、新人のうちは直接質問したほうがいいです。
リモートであれば、時間を指定してWeb会議をすることがおすすめです。
Web会議は、もちろんカメラオンで行いましょう。
顔を見て話すことで安心感もありますし、チャットだけのやり取りよりも人柄が伝わりますからおすすめです。
ただし、口頭で質問する場合も事前に質問内容をまとめておきましょう。
なんとなく準備するのではなく、メールで送るのと同じように文章を書き起こしておきましょう。
また、画面を見せながら質問するときには予め画面を開いておきましょう。
直接の会話は、親近感が増しますので社外の人にも有用です。
許されるのであれば、会社の人とも直接コミュニケーションを取りましょう。
しかし、直接の会話で気をつけなければならないのは会話の内容が記録に残らない点です。
メールであれば、文章で残っているため言った、言わないで揉めることはないのですが、
口頭ですとそのリスクが残る点は頭に入れておきましょう。
正式な答えが欲しい場合には、やはり文章で残せるように工夫しましょう。
回答は必ずメモする
口頭で質問する際には、必ずメモ帳とペンを持参しましょう。
回答する側として、答えをメモしていないと不安になります。
もちろんスマホやPCでメモを取っても構いません。
要は、質問した相手にちゃんと聞いてますとアピールしましょう。
細かい点ですが、回答者ではそのような細かい点を見ている人がいるのも現実です。
例えば、社長ヒアリングで1時間頂戴したら、一生懸命メモを取りますよね?
質問するときは、いつでも同じくらいの熱量で聞きましょう。
その姿勢は、回答者に伝わりあなたの評価は自然と上がります。
もらったアドバイスはとりあえず実践する
仕事の進め方や勉強の仕方を先輩に質問したら、絶対に実践してください。
仕事の進め方などを質問され一生懸命答えても、全く実践していない人が多いです。
もちろん仕事の進め方は人それぞれですから、私が正しいと思っているわけではありません。
しかし、質問されたからにはその人のためになればと回答しています。
その回答をなかったことにされてしまうと悲しいものです。
もし、回答内容が自分に合わないと感じた場合でも、1回は実践してみてください。
それが質問した人の最低限のマナーです。
実践して合わない点があれば、素直に質問した人に伝えてください。
仮にそこでやり方を元に戻しても、回答者としては合わない人もいるよねで終わります。
または、ここが違うのでは?とアドバイスすることも可能です。
そのようにコミュニケーションをすることで、関係も良好になります。
その結果、いつの間にかあなたはかわいい後輩になり、評価が自然に上がります。
面倒見のいい人を見つける
新人時代に大事なのは、面倒見のいい人を社内で見つけることです。
同じ質問をしても、回答する人によって内容や量もそれぞれです。
1聞いたら10教えてくれるような先輩がいれば、その人を重宝してください。
会社のルールや仕事の進め方など、疑問に思っていることをその人にどんどんぶつけましょう。
もちろん何でもかんでも聞いてはいけません。
また、その人の時間を奪うことになるのでしっかりとお返ししましょう。
新人ですから、仕事をいきなりもらうのは難しいかもしれませんが、
雑用を手伝うなど手伝えることはたくさんあると思います。
また、自分が先輩になったときに面倒見のいい先輩になるようにしましょう。
いただいた知識や経験は先輩に返すだけでなく、後輩に分けることでチームの質をあげていくことに協力しましょう。
まとめ
今回は、新人時代の質問の仕方をまとめました。
質問は細かいテクニックよりも、どれだけ回答者を気遣えるかです。
忙しい回答者にどれだけ負担をかけず、自分がほしい回答を得るか。
そして、回答者との関係を構築していくかを考えて実践していきましょう。
新人時代に質問を遠慮すると、2年目以降苦労しますので、どんどん質問しましょう。
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